40インチ 5K2Kディスプレイを使ってみた LG 40WP95C-W



前回の動画で、LGの40インチ5K2Kディスプレイ、40WP95Cを設定してみましたが、今回は、実際に使ってみての感想です。


■第一印象

新しいものを手に入れた、というのはありますが、テンションが上がりますね。
視界の8割ぐらいがディスプレイなので、没入感は半端ないです。

厳密に比較したわけではないですが、色も鮮やかですし、かつ自然です。
MacBookProの液晶と並べても、思ったよりも違和感がないです。

テレビだと、画面の大きさ=迫力、ですが、Macの場合は、画面の大きさは、作業がしやすくなることです。
実際に使ってみた結果としては、確かに、40インチ5K2Kになったことで、作業が格段にやりやすくなりました。

横に1K分、表示領域が増えただけでなく、今まで使っていたDELLの27インチよりも、使える解像度や見え方が違うな、とも感じました。

こんな感じで、第一印象は、かなりいいです。90点ぐらい。

ここからは、数日使ってみた中で、実際の使い方の例を見ていきたいとおもいます。

■プライベート作業のパターン

まず基本形ですが、Macで5K2Kの領域を全部使う方法です。

今、ちょうどこの動画の原稿を書いているところですが、画面を横方向で4分割していて、1番左は、調べ物用のSafari、2番目は原稿の1つめ、3番目は原稿の2つめ、4番目は、上下で分かれていて、上が写真、下はBGM用のミュージックアプリとなっています。

27インチでは、横方向を2分割で使っていたので、40インチを購入する前は、1つ増やして、3分割で使うことを考えていましたが、さらにひとつ増やして4分割でもいけました。
必要なウィンドウを前後に重ねず、全部横にならべておける、というのは、作業効率がめちゃくちゃいいですね。

Keynoteで、説明用のスライドを作成は、左に調べ物用のブラウザ、次に原稿、右下に大きくスライド作成画面があって、上には、素材の写真を置いています。
原稿を見ながら、必要なスライド作成をし、必要なところは調べ物したり、写真素材を貼りこんだり、を、ウィンドウを切り替えることなく、作業ができてしまいます。

動画の作成は、購入前に想定した使い方と、実際に作業してみてでは、ちょっと違っていました。

振り返ってみると、動画の作成は大きく2つの段階に分かれていて、素材を集めて組み上げる段階と、それが終わると、それぞれを調整して仕上げていく段階、となっていました。

組み上げる段階では、編集アプリを真ん中に置いて、原稿や素材の写真、ファイル、調べ物のブラウザなどを両端に置いておきます。
両端から、真ん中に集めて配置、みたいな感じですね。
ここでは、動画編集アプリのウィンドウは、それほど大きくない方が、移動量が少なくて、むしろやりやすかったです。

仕上げの段階は、編集アプリの中で、音量、写真の位置、明るさなどを調整したり、というところですが、このときは、編集アプリを全画面表示にします。

購入前は、いくらなんでも、動画編集アプリをこんな大きくする必要はないだろうと、思っていたのですが、プレビューを大きくみたいときや、たくさんの素材に一括で調整をかけるために、たくさん選択するときには、全画面表示の方が効率がいいと思いました。

当然、この調整段階でも、素材を足したい、となることはあります。
なので、全画面表示のショートカットである、シフト+コマンド+FをSTREAM DECKに登録して、ワンボタンで全画面表示と、分割表示を切り替えられるようにしました。

ゲームをプレイするパターン。
引き続きMacでも、FF14で遊んでいますが、5K2Kでフル画面表示すると、かなりの迫力です。
ただ、これぐらい描画領域が大きくなると、FPSは30ぐらいに落ちてしまいます。

実際にMacでFF14をプレイするときには、こちらの2画面パターンでやりたいところです。

27インチの時は、ゲームプレイ時は、フルスクリーンにしておいて、攻略情報なんかをみたい時は、別デスクトップに切り替え、ブラウザを表示して、内容を覚えて、またゲームに戻る、ということをしていました。
5Kディスプレイなら、4Kにゲーム、1Kに攻略情報などを並べて、見ながらプレイできるわけです。
FF14は、ボス戦などのギミックが数多くあるので、覚えられないときに便利です。
これを左右に十分な大きさで並べることができるのがいいですね。

FF14だけではなく、PS5をリモートプレイする場合にも使えます。
今は、FF14と並行して、寝かしていたホライゾンもプレイしています。
残念ながら、PS5は、ウルトラワイドに対応していないので、フル画面表示しても、左右が黒くなるだけですが、こちらも攻略情報を出しながらプレイできます。もっとも、ホライゾンは、今の所、攻略情報が必要な場面はそれほどないので助かっています。

■仕事パターン

後から気づいたのですが、プライベート作業では、横方向4分割が作業しやすかったのですが、仕事では、横方向4分割ではなく、3分割が使いやすかったです。

これは、実物ではなくイメージですが、左上にメール、その下にチャットアプリ、真ん中上段はスライド作成、下はノート、右側はデータのエクセル、みたいな感じです。

データを見たり、シミュレーションしながら、ノートにまとめ、その内容をスライドに落として、共有する。
途中、チャットで相談したり、できたものをシェアする、というようなワークフローになります。

プライベート作業と違って、仕事の場合は、ひとつひとつのアプリの作業が、もうちょっと深いのか、アプリにサイドバーがあったりで、細かく割りすぎるより、それぞれに十分な作業スペースを確保した結果、3分割が良さそうと判断したようです。

ここまでは、5Kの画面をプライベート用、仕事用のそれぞれのMacでフルに使う実例でした。

■ピクチャーバイピクチャー

2つの別の機器の表示を横に並べることができるPBPの機能の使用例です。

仕事メインで、プライベートサブ

仕事中に、音楽を流したり、ちょっと休憩というときに、ニュースや、動画をみたりするパターン。
仕事用のMacは、4Kディスプレイとして利用でき、残り1Kに、プライベート用のMacで、ミュージックアプリや、ブラウザを使えます。

MacOS Montereyから搭載された、ユニバーサルコントロール機能を使うと、ひとつのMacのマウス、キーボードを隣のMacでも使うことができますし、マウスカーソルもそのまま移動できます。
これをPBPで並んだ2台のMacで使うと、まるで1台のMacの別のウィンドウのように使えます。

ここまでは、Mac内で1画面でウィンドウを並べるパターンでしたが、ここからは、Mac以外も使うものです。

これは、Switchですが、残念ながら、Switchは、16:9しか対応していないので、21:9の5Kモニタだと、両端が黒くなり、32インチ程度の4Kディスプレイになります。
こちらは、PBP機能で、左側の4K部分は、Switchのゲーム画面を出して、残りの1K部分にMacのブラウザで攻略情報を出したパターン。

これはiPad Proで、原神をプレイするときのパターン。
iPad Proは画面比率が4:3なので、4Kに出力すると、端に黒帯がでます。

PBPには、4K+1Kのパターンだけではなく、2.5K+2.5Kのパターンもあるのですが、これは左がMac、右がiPad Proのパターンです。
iPad Proは、4:3の画面比率なので、2.5Kx2Kだと、黒帯が上下に少し出るぐらいです。
また、iPadもユニバーサルコントロール対応しているので、iPadをMacのマウス、キーボードでそのまま操作できます。

こんなふうに色々なパターンで、表示ができるわけですが、40インチ、5Kという広大な表示領域があるおかげで、表示はできるが、中途半端なサイズで、実際には使えない、ということがなく、どれも実用的なところが、このディスプレイの一番の利点だといえます。

■想定よりも広く使えている

買う前には3分割での利用を考えていたのですが、実際には、4分割でも利用できる、ということがわかりました。

これは、パネルの大きさの違いからくる、ピクセルの大きさ、解像度設定、ディスプレイの距離、が関係していそうです。

27インチで、4Kを最大解像度で使うと、文字やインターフェースが小さすぎて使いにくいのですが、40インチだと、ピクセルの大きさは1.2倍なので、十分実用的な大きさになります。

そこにさらに、5Kディスプレイということで、横に1K分作業領域が増えるので、さらに広く感じるわけです。

■距離を空けられる

27インチでは、ディスプレイを手前に寄せて、60cmぐらいのところに設置して使うことが多かったです。
これが40インチでは、60cmでは近すぎるので、80cmぐらいと距離をあけてます。

眼とディスプレイとの距離を開けられると、

  • 前腕をデスクの天板において、体を支えられるので、より腰痛になりにくそう
  • そもそも天板を広く使える
  • ディスプレイやキーボードの移動距離が減る
  • 老眼対策でピントを合わせる距離が稼げる

というような利点を感じてます。
ただこの辺は、購入直後のテンションでの感じ方なので、本当にそうなのかは、もうちょっと使ってみてからも、再度確認しようかと思っています。

等倍表示にすると、文字の精細さは下がることになり、確かに近寄ると粗いなと思うのですが、80cmの距離をとると、そこがあまり気にならない、というのもあります。

このように40インチ5Kディスプレイは、作業領域が大幅に広くなり、自分にとっては、かなり良さそう、という最初の感想になったわけです。

■4Kなら32インチでいい

一方で、5Kまで行かなくても、4Kでも、画面を大きくすると、解像度設定を広くして、作業領域を拡大することもありそうだな、と思いました。
4K、16:9で、このディスプレイと同じような表示にするには、32インチディスプレイでよいことになります。

32インチ4Kディスプレイであれば、10万円前後のようなので、横に1K増やすのが、+5万円ということになります。

■その他の特徴の感想

このディスプレイの最大の特徴である、40インチ、5K2Kという部分についての感想は述べたので、それ以外の実際に使ってみた特徴について触れていきたいと思います。


■HDR対応

40WP95Cは、一応HDR映像にも対応していて、Macのディスプレイからも、HDR対応ディスプレイとして認識されました。
とはいえ、明るさは、300cd/㎡しかないので、MacBook Proのような、明るい箇所が眩しいぐらいのHDRらしい表示ができるわけではありません。

■湾曲ディスプレイ

自分にとっては初の湾曲ディスプレイですが、湾曲具合が割とマイルドな方であることもあって、それほど違和感はありません。
これぐらいなら、わざわざ湾曲させずに、平面でも良かったのではないかとも思います。

ベゼルは細く見えますが、表示領域は1cmぐらい内側から始まりますので、意外と太いのかもしれません。
ただ、普段使っている分には、ベゼルは、視界の端の方で見えないので、気にはなりません。

気になっていた顔のロゴマークですが、じっとみていると気になりますが、今のセッティングだと、デスクの上5cmぐらいの低い位置なので、これも気にならないところです。

■表面

液晶の表面は、つや消しで反射は結構抑えられている方ではないかと思います。
背面は、ホワイトで、マットな加工がされています。

我が家の場合は、背面はリビング側からよく見えるので、ホワイトは圧迫感がなくて、よかったかもしれません。割と大きなロゴもありますが、色がついているわけではないので、目立たないですし、上からライトを設置したりしているので、これも今のところ、あまり気になっていないところです。

■ポート

ポートの位置ですが、DELLの27インチのときは、下方向に隠した形で設置できたのですが、40WP95Cの場合は、背面パネルに対して垂直方向に刺す形です。
最初はDELLの方が好みかと思ったのですが、モニタアームを使う場合、垂直方向に刺す方が、ケーブルの曲げがなく、また、距離も近く設置されているので、こちらの方がいいな、と思いなおしています。

ポートは、Thunderbolt、DisplayPort、HDMIを一つ使っていて、まだHDMIがひとつ、USB、デイジーチェーン用のThunderboltポートが未使用です。

側面にあるUSBポートですが、DELLよりも、奥まった位置についていて、正面側からはどこにあるのか、まったく見えません。頻繁に抜き差しして使うようなものは使いにくそうです。

DELLの時は、デスクライトの電源をディスプレイのUSB端子から取っていて、ディスプレイの電源に連動して、デスクライトもオンオフされていて便利でした。
ですが、40WP95Cは、USBポートも少なく、位置も端についているので、アーム側に配線を伸ばし、Thunderboltドックから給電しています。
これでは、ディスプレイのオンオフと、デスクライトのオンオフが連動しないので、不便に感じているところです。

■操作面

ディスプレイの入力切り替えや、設定変更は、正面下にあるジョイスティックで行います。
DELLの時は、5つのボタンがあったのですが、何番目のボタンを押すのかは、直感的にわかるわけでないので、ここを触れば全部できるジョイスティックはわかりやすいです。

操作できる内容は、画面表示をみてわかることもありますが、公式サイトからはPDFのより詳しい説明書がダウンロードでき、そこで全容を把握することができます。

自分の場合、気になっていたのは2画面表示の設定ですが、設定メニューの入力から、PBPを選ぶことで設定できました。
PBPは、2種類しかなく、5120の画面を横に等分して、2560の正方形に近い画面で表示するモードと、メイン画面を16:9、サブ画面を5:9の縦長で表示するモードがあります。

この2種類でもいいのですが、右にサブ画面を置くパターンしかなく、個人的には、左にサブ画面を置くパターンが欲しかったな、というのが残念ポイントです。

PBPに割り当てられる入力には、制限はなく、どの入力でも割り当てられますし、左右をひっくり返すこともできます。


■スピーカー

おまけ感のあるスピーカー機能ですが、Macのサウンド出力先として認識されます。意外だったのは、DisplayPortの接続でも、音声が出力できること。
なお、音質は篭っていて、一応ステレオのようですが、画面の下から聞こえてくるからか、広がりもなく、本当におまけ程度、というところです。
用途は、ウェブ会議などでも聞き取りにくい感じなので、動作確認用ぐらいです。

Switchなんかを接続したときは、音はこのスピーカーからでるので、ゲームをするには物足りなくなりそうです。自分の場合は、ヘッドフォン端子から、外付けスピーカーに接続することにしました。
音量は、ジョイスティックで変更できます。


■気になる点

画質もよく、大画面で迫力があり、さまざまな使い方ができそう、と、良い点はいくつも感じられたのですが、気になった点もあります。

さまざまな使い方ができるのはいいのですが、その設定のための操作がかなり煩雑です。

たとえば、前日にプライベートMacで1画面で使っていたところから、仕事の日になって、PBPで2画面で使おうと思うと、
ジョイスティック押し込み
右前右前前前押し込み前押し込み左左左
とこれだけ操作しなくてはいけません。
さらに、MacOSで、ディスプレイの配置も変える必要があります。

40WP95Cには、Mac用のオンスクリーンコントロールというアプリがあったので、そこで、Mac上で、操作ができるかと期待していたのですが、Macのウィンドウを整列する機能と、ファームウェアアップデートの機能しかなく、動作も若干怪しかったので、アンインストールしました。

よく使う設定3つぐらいを記憶して、ショートカットで呼び出すぐらいできても良さそうなものです。

また、前にも述べましたが、PBPの選択肢が少ないのも気になります。せめて、左に1Kのサブ画面を置くパターンも欲しかったです。

■DisplayPortの接続品質

本体の性能なのか、不具合なのか、我が家の環境なのかわからないのですが、DisplayPort接続だけで使っていると、たまに一瞬横線が入って消えたり、画面全体が暗くなって、またついたり、という現象がおきます。
Thunderboltポートだと起きないので、ディスプレイ機能全体の問題というより、信号の問題かな、と思いますが、気になるところです。

■消費電力

今回、動画をまとめるにあたって、購入前よりも、色々な情報を整理していたのですが、その中で気になったのは、消費電力の高さです。
DELLの倍ぐらいあります。
他の機種も見てみましたが、総じてDELLは低め、LGは高めでした。計測の仕方などが違うのでしょうか。

■まとめ

40インチ5K2Kディスプレイの導入は、若干の不満はあるものの、全体としては、かなり満足度の高い買い物となりました。

■5K x 2K

一つのアプリでしか作業しなかったり、文章作成ぐらいであれば、27インチ4Kで十分でした。
ですが、データ編集、映像やスライドの作成など、リファレンスを参照しながら、こちらのアプリで素材を作って、編集したり、と複数のアプリにまたがり、かつ、それぞれの中でも深い作業する場合には、この40インチ 5Kのディスプレイは、非常に価値の高いものだと実感できました。

その理由は、画面サイズとピクセルサイズの拡大で、最大解像度でも実用的な表示を確保できるのと、4Kに加えて、幅が1K増えることで、ウィンドウを横方向にさらに1枚広げられることによるものでした。

いやしかし、残りの人生の中で、Mac用としては、多分これ以上のサイズのディスプレイを買う必要は感じないと思います。

到着後、数日の感想ですので、またなにか感じることがあったら、お伝えしたいと思います。

LG 40WP95C-W

40インチ5K2Kディスプレイをセットアップするぞ



前回は、
LGの40インチ5K2Kディスプレイ、40WP95Cの導入理由を紹介し、注文したという動画でしたが、到着しました。
早速、開封して、セットアップしていきたいと思います。

■開封

40インチということで、かなり大きな箱ですが、大きさの割に、重くはないです。
かといって、一人で持ち上げるのは難しく、廊下を引きずって、部屋まで持ってきました。

開けると、付属品一式とスタンドが見えます。
スタンドは、脚とポールが分かれていますが、工具不要で組み立てられます。
自分の場合は、ディスプレイアームを使用する予定ですが、本格設置前に動作確認のため、一度、付属のスタンドを使って取り出してみたいと思います。

発泡スチロールを取ると、本体背面が見えます。これをこのまま持ち上げるのは難しいので、先にスタンドを取り付けてから、スタンドを持って、持ち上げます。

しかし、本体を保護しているカバーが邪魔で、スタンドを取り付けられません。
仕方ないので、カッターで十字に切り込みを入れて、スタンドを装着。

起こして、カバーも取り去りました。
やはりかなりの大きさ、重さです。

■付属品

付属品も見ますと、ケーブル類が豊富に付いてきます。本体色に合わせて、白色で統一されています。
電源、Thunderbolt、USB-C、DisplayPort、HDMIと一通り付属しており、あとは、ケーブルホルダーと、説明書です。特に、Thunderboltケーブルは高いですし、長さも1.5mぐらいあって、ありがたいです。

■動作テスト

とりあえず、デスクにおいて、MacBook Proを接続して、テスト。無事に点灯しました。いい感じですね。

■設置場所の確認

この状態で、設置予定場所に、ちゃんと収まるかを確認。
デスクの天板は、160cm x 70cmで、40WP95Cは、幅95cmですので余裕はあるはずですが、無事、スピーカースタンドの間に収まりました。

■ディスプレイアームを取り付け

ディスプレイアームの取り付けですが、
自分の使っているディスプレイアームは、エルゴトロンLXのOEMと言われている、Amazonベーシックのものです。
耐荷重は11.3kg、40WP95Cは、スタンドなしで10.2kgなので、ギリギリの重さです。

実際の取り付けは、一度、箱に戻して、付属スタンドを外して、ディスプレイアームを取り付け、デスクに戻します。
湾曲ディスプレイは、ディスプレイ面を直接、机の上などに置いて作業ができないので、カーブのついている元の箱を使うのが無難だと思います。

27インチのままのセッティングでは、重さでアームが下がってくるので、六角レンチで、時計回りに締めて、調整する必要があります。

この締め上げ作業が、今回の作業で、一番きつかったです。
10kgのディスプレイを持ち上げながら、アームの首にある狭い箇所にレンチを差し込んで閉めないといけません。

手持ちの工具もL字型のものしかなく、1度で閉められる角度が少ないので、閉めては外して、差しこみなおして閉める、を延々と繰り返していました。これから作業する人は、細い場所でも連続して締められる、T型の棒の長いレンチを準備されることをおすすめします。

作業自体は、かなり大変でしたが、なんとか、LX互換のアームでも浮いた状態でセッティングできました。

耐荷重上限で不安もあるので、そのうち、1ランク上のHXなどへの買い替えも検討したいところです。

■配線

設置が終わったところで、配線をしていくわけですが、ここも、かなり試行錯誤しました。

ディスプレイに接続するのは、2台のMacと、SwitchやiPadを接続するためのHDMI、の合計3つ。

2つのMacを、Thunderbolt、DisplayPortか、HDMIに割り振ります。

結論としては、プライベートのMacBook Proをディスプレイポート、仕事用のMacBook ProをThunderbolt、後はHDMIとなりました。

元々は、プライベートのMacBook Proは、Thunderbolt接続、仕事用のMacBook Proは、HDMI接続するつもりでした。
2台のMacは当然、5Kで表示したいわけですが、この接続方法では、仕事用のMacが5K表示ができませんでした。

仕事用のMacにはUSB-Cハブを使っているのですが、このハブはHDMIしかなく、このHDMIポート経由では5K表示ができないみたいです。
仕方がないので、仕事用のMacのThunderboltポートから、直でケーブルをつないでの対応となりました。
今のところ、2本のケーブルを抜き差ししないといけないので面倒ですが、いつかThunderboltかDisplayPort出力のあるドックを導入すれば、1本化できそうです。

プライベートのMacで使っている、ケンジントンのThunderboltドックには、DisplayPortがあるのでこちらは、通常のDisplayPortケーブルで問題なく5K出力できました。

■HDMIで5K出力できる組み合わせ

逆にどういう組み合わせで、HDMIポートから5K表示ができるか、ですが、今のところ、

  • M1Pro MacBookProのHDMIポートから、40WP95C付属のHDMIケーブルで接続
  • M1Pro MacBookProのThunderboltポートから、USB-C HDMI変換ケーブルで接続

この2通りです。

  • M1Pro MacBookProのHDMIポートから、安物のHDMIケーブルで接続
  • Intel MacBookPro 2020のThunderboltポートから、USB-C HDMI変換ケーブルで接続

の場合は、5K表示はできませんでした。
ケーブルの性能というのもあるので、動作保証されているという意味で、ディスプレイにケーブルが付属しているのは、沼にハマらずに済むので、ありがたいことです。

■汎用のHDMI入力

せっかくのディスプレイですので、Mac以外の機器も接続することができるわけですが、自分の場合は、iPad ProとSwitchがあります。
これは、HDMIケーブルを引いておいて、GENKIDockにつなげています。これは、Switchなどに、電源を供給しつつ、HDMI出力できるコンパクトなコンバーターです。ここから、USB-Cケーブルを伸ばしておいて、iPad Proや、Switchに接続できるようにしました。

注意点としては、このHDMIの音声は、40WP95Cの内蔵スピーカーから出てきますが、音質は期待できません。
なので、外部のスピーカーで出力するためには、ヘッドフォン端子から音声を取り出す必要があります。

■ライト・カメラの設置

主要機器以外にも、会議用のウェブカムや、照明を設置します。

ウェブカムは、ロジクールのC922n、ライトは、手元照明として、BenQデスクライト、背面照明としてHueデスクライトを使っているので、とりつけます。

ウェブカムは、ディスプレイが大きくなったので、27インチの頃より高さが少しあがってしまいますが、プレビューを見る限りは、それほど不自然ではないかも。

デスクライトも、湾曲モニタ対応しているわけではないですが、2500Rとカーブが緩やかなためか、問題なく今まで通り照らせてます。

ただ、ディスプレイの上に設置物が増えると、また重量が増加し、アームが下がってきてしまうので、さらに締め上げ作業を追加する必要がありました。

■配線をカバー

配線が固まったので、配線カバーを使って、見た目をケアします。
我が家の場合、ディスプレイの裏側はリビングから丸見えなので、できるだけ綺麗にしたいところですが、ディスプレイからは、全部で8本ものケーブルが出ていますので、
綺麗にカバーするのはなかなか難しいです。
しばらく使って、セッティングが固まったら、再度やり直したいと思います。

■配置の変更

ディスプレイが幅1m近くあって、今まで使えていたスペースが使えなくなったので、MacBook Proのスタンドも、デスク横から生やすように移動しました。

■完成

いったん、これで完成です。いやー、くたくたになりました。
実際このあと、2日ぐらい、腕や肩が筋肉痛でした。

ちなみに、今まで使っていたDELLの4Kディスプレイは、MacBookAirの小さい画面で頑張っていた奥さんに、使ってもらいます。

次は、使ってみての感想編の予定です。

LG 40WP95C-W
Amazonベーシック デスクマウント シングル モニターアーム ブラック (11.3kgまで対応)
ロジクール Webカメラ C922n
BenQスクリーンバー
Philips Hue LEDバーライ
JOTO 26フィート - 1/2インチ コードプロテクター




40インチ5K2Kディスプレイを導入するぞ



Mac用に、以前から検討していた5K x 2Kのウルトラワイドディスプレイを購入することにしました。
長くなりそうなので、動画を何本かにわけようと思っていますが、こちらの動画では、購入理由などを紹介します。

■5K2Kディスプレイを導入した理由

今まではDELLのU2718Qという27インチ4Kディスプレイを使ってきました。
コロナ禍初期、在宅ワークが長期化しそうというので、真っ先に購入したものです。

MacBook Pro本体のディスプレイでは小さすぎるため、作業効率を上げるには外部ディスプレイの導入は定番ですが、さらに表示領域を稼ぐ方法として、ディスプレイを複数使う方法もあります。
ですが、自分は、ディスプレイの境目が気になるので、シングルディスプレイ派です。
また、文字などが精細に見えた方がいいので、当時は、27インチの4Kディスプレイを選択しました。

2年ちょっと使ってみた感想としては、いい買い物だったと思います。

気にいっていたのですが、一方、在宅ワークが続く中で、表示範囲が、もうちょっとあればいいな、と思うことがちょくちょくありました。

■4Kディスプレイの使い方

自分の4Kディスプレイの使い方ですが、基本的には、2K x 1Kのウィンドウを4分割で使っています。
この動画では詳しく紹介しないですが、ウィンドウを分割して使うには、BetterSnapToolを使うとめちゃくちゃ便利です。

で、4分割のそれぞれには、Outlookや、チャットアプリ、ブラウザ、テキストエディタなどを配置するのが基本形です。
ブラウザなどを広く使いたいときは、2K1Kを縦に繋げて、ブラウザを見ながら、文書にまとめたりしています。

縦長のウィンドウを使うときには、これでいいのですが、問題は、パワーポイントやエクセルなどで、横幅もそれなりに確保したいときです。
単独で作業するときはいいのですが、ブラウザなんかをみながら作業したい時は、スペースが足りないので、背面にあるウィンドウを切り替える必要がありました。ここが不満ポイントだったわけです。

この時に、幅が5Kあれば、パワーポイントなどを3K、ブラウザを2Kで横に配置でき、作業が捗るのでは、と考えたわけです。

これが、5Kディスプレイを検討した理由の1つめ

2つめは、ピクチャーバイピクチャー機能です。
5Kぐらい、表示領域が大きいと、一度に2つのデバイスの画面を並べて表示できる、ピクチャーバイピクチャー機能を使って、仕事用のMacと、プライベート用のMacを1つの画面に同時に表示させることができます。

これができると、仕事中でも音楽をかけたり、照明などをすぐにコントロールできます。
プライベートのMacBook Proは、液晶を閉じるクラムシェルモードで使用しているのですが、液晶をあけて、2画面として使う方法もあります。ただ、メインのディスプレと離れているため、視線を大きく移動しないといけないのと、ずっとつけっぱなしではディスプレイの寿命を縮めそうなので、同じディスプレイに両方表示したい、というわけです。

Mac OS Montereyで導入された、ユニバーサルコントロールを使えば、2つのMacの間でも、スムーズにマウスカーソルの移動ができるようになったのも、きっかけになっています。

■DELL vs. LG

というわけで、1年ぐらい前から、5K2Kのディスプレイを検討していたのですが、当時、選択肢は、DELLのU4021QWの一択でした。

性能、機能は申し分ないのですが、モニタとしては、20万円近くとかなり高いので、躊躇していたのと、値段が下がらないかなと待っていたわけです。
この1年の間でも、ちょっと買う気が盛り上がってきたタイミングがあったのですが、品薄になって買えなかったり、最近では、円高にもなった影響なのか、むしろ価格が上がってきたり、と、逆に購入に踏み切れなくなっていました。

そんな中最近、
LGから 同じく5K2Kの40WP95C-Wというディスプレイが発売されました。

この2機種、微妙な違いはあるものの、基本的なスペックはほぼ同じです。

同じ40インチ5K2Kですので、表示領域の大きさ、画素数、画素ピッチは同じで、表示できる色の数、画面の明るさ、明暗の差、応答速度、画面の湾曲率も同じです。


■LGにした理由

結局、
自分が購入したのはLGの40WP95Cなのですが、決め手は実質的な価格です。

DELLのこのモデルは、取り扱い店が少なく、一番安く買えるのは、DELLの直販で20万円ぐらい。

一方、LGは、取り扱い店も多く、実質価格は15万円ぐらい。
基本スペックは同等なのに、5万円もの差がありました。

今まではDELLを使ってきていますので、多少の差であれば、DELLでもいいかな、と思っていたのですが、さすがに5万円の差はかなり大きい。

あまり、先延ばしにしても、円高や在庫不足などで、必ずしも値下がりするわけでもないので、買えるタイミングで買っておこう、と思いました。

PayPayポイントがかなり貯まっていましたし、マイナポイントのキャンペーンもあって、結果的にかなり安く買えました。DELLの直販では、PayPayポイントは使えない、というのもLGを購入した理由のひとつです。

■JAPANNEXT 5X40

検討している途中で、JAPANNEXTというメーカーからも40インチの5K2Kディスプレイがあることを知りましたが、スペック上の性能差はあまりないものの、価格はLGよりも高く、LGよりもさらに馴染みのないメーカーなので、選択肢には入れませんでした。


■細かい差

基本スペックはほぼ同じ、と言いましたが、一応、細かい差も把握しておきます。

■NanoIPSとIPS

DELLは、通常のIPSですが、LGはNanoIPSだそうです。
「純度の高い極めてナチュラルな色再現が可能」だそうですが、どちらも、DCI-P3というデジタルシネマ規格の98%をカバーしているので、実質的な差があるのかは、よくわかりません。

■HDMIのリフレッシュレート

DELLの方は、HDMIは30Hzにしか対応していないようです。
LGは、ポートで差はないようで、どの入力形式でも最大72Hzに対応するみたいです。
例えば、PS5を直接入力するのであれば、気になるところですが、主な用途はMacですので、あまり関係がないところです。唯一あるのは、Switchを直接表示するときぐらいでしょうか。

■ピクチャーインピクチャー

2系統以上の入力を同時に1画面に表示する方法として、分割表示や、小窓表示がありますが、両者とも分割表示のピクチャーバイピクチャーに対応しているようではあります
ですが、LGは、小窓表示のピクチャーインピクチャーには対応していないようです。
あれば使うかもしれない機能ですが、これだけ大きな画面であれば、PBPで代替できてしまいそうなので、どうしても必要な機能ではないとは思っています。

■Thunderbolt

DELLは、Thunderbolt3に対して、LGは、4に対応。
LGの方が規格は新しいですが、ディスプレイ表示だけに限って言えば、Thunderboltの限界まで使うわけではないですし、自分の場合、ドックはすでに別にあり、ディスプレイをドック代わりに使わないと思うので、大きな差ではないと思っています。

■ポートの種類

Thunderboltが2つ、ディスプレイポートが1つ、HDMIが2つ、オーディオアウトまでは、両者共通。

LGは、USB3.0が2つに対して、DELLの方が、USB3.2が4つ、独立したUSBイン、それとEthernetのポートもあって、充実しています。
ただ、ポートが充実していてもフルに使うと、ディスプレイからケーブルが伸びまくることや、自分の場合、ドックを別に用意しているので、ここのポートの充実度は、あまり気にならない差です。

■スピーカー

今まで使ってきた4Kディスプレイには、スピーカーは内蔵されていませんでしたが、40インチだとさすがに両機種ともに内蔵されていて、出力は、LGは10W、DELLは9Wだそうです。差はほとんどなさそう。
自分の場合、別にオーディオのシステムもありますし、AirPodsもあるので、内蔵のスピーカーを使う機会は少ないとは思いますが、いざという時にあると助かる感じです。


こんな感じで、細かい差があるといえばあるのですが、どれも自分の実用上は、あまり気にならない差です。

一番気になるのは、LGの顔見たいなロゴマークが馴染みがない、というところでしょうか。まぁ画面が大きすぎて、目に入らないかと思いますし、気になるようだったらマスキングすることにします。

■懸念点1:大きすぎない?

ここまで、40インチ、5K2kディスプレイの良い面に着目してきましたが、懸念点ももちろんありました。
まずは、大きすぎないか、という点です。

今までの27インチから、40インチになるので、テレビのイメージで言えば、かなりの大型化、ということになります。
自分も、本当にこのサイズで大丈夫なのか、は何度も自問自答してきました。

ディスプレイのインチ表示は、対角線の長さなので、実際どのぐらい大きくなるのかは、イメージしにくかったです。
また、今回は、16:9という一般的な縦横比から、21:9という、横が縦の倍以上ある比率になるので余計にわかりにくいです。

縦横で、それぞれどのぐらい大きくなるかをみると、27インチ4Kに比べると、40インチ5K2Kは、横1.5倍、縦1.2倍の大きさになります。
横はさすがに大きいですが、縦は、それほど大きくはならないですね。
今のデスクでは横方向には、それなりにスペースが余っているので、この余っているスペースを有効活用できる、と考えられます。

なので、大きすぎないか、という懸念点については、縦はちょっと大きくなるぐらいなので、心配するほどでもない、と思いました。

■懸念点2:重すぎない?

2つめは、重すぎないか、というところ。

ディスプレイには、スタンドが付いてくるものですが、自分の場合は、スペースを有効に使うために、モニタアームを使用しています。
自分が使っているのは、エルゴトロンLXのOEMと言われている、Amazon Basicのものです。
引き続き、モニタアームを使っていきたいので、重さに耐えられるか、は懸念があります。

このモニタアームの耐荷重は11.3kgで、40WP95Cは10.2kgなので、ギリギリOKのはずですが、本当に大丈夫かは、気になるところです。

これは、実際にやってみて、無理だったら、モニタアームを買い換えるしかないですね。
一応、LXの上位機種にHXというのがあって、こちらは、最大19kgまでなので、いざというときは買い替えです。

■まとめ

このように多少の懸念点はあるものの、ちょうど夏の連休前に導入してしまおう、ということで、LGの40インチ、5K2Kディスプレイの40WP95Cを注文してみました。

次回は、セットアップ編の予定です。


LG 40WP95C-W


動画編集用の左手デバイスとしてtourbox Eliteを買ってみた



クラウドファンディングで注文していた左手デバイス、tourbox Eliteがきたので、紹介します。

左手デバイスを先に説明すると、右手でマウスなどを操作する時に、普通は、左手で、キーボードのショートカットなどを操作します。
それをキーボードの代わりに、左手側で操作する専用の入力装置、が左手デバイスということになります。

自分の場合は、このtourbox Elite以外にも、StreamDeckという左手デバイスをすでに利用しています。
StreamDeckは、液晶を内蔵した自分で変更可能なボタンが32個もある、という非常に便利なものですが、このStreamDeckに加える形で、tourbox Eliteを導入してみました。

購入した理由

StreamDeckはボタンしかないのに対して、tourbox Eliteの最大の特徴は、3つのダイアル型インターフェースが使われてることです。これによって、スクロールや、拡大縮小など、連続した動きを直感的に変更できます。

自分の場合は、FinalCutの編集をする時に、タイムラインの拡大縮小をするには、ダイアル式のインターフェースが都合がよさそう、と思ったわけです。

tourboxシリーズは、割と昔からあって気になっていたのですが、このEliteというモデルから、Bluetooth LEでワイヤレスになったのが、今回、導入しよう、と思ったきっかけになっています。

ワイヤレスということで、USBケーブルは付属してませんでした。代わりに単3の電池が2本付属しています。以前の製品では、収納ケースのようなものが付属していたみたいですが、この製品には最初からないようです。

本体の重量は、おもりが入っているようで、かなり重くなっています。机に置いた時に、簡単に動きそうにはないのは好印象です。ですが、持ち上げにくい形状なので、位置変更するのは、ちょっと大変です。

Bluetoothのペアリングは、背面のボタン長押しで行えます。
2台のMacとペアリングできるようで、このボタンを短押しで切り替えられます。この場合、LEDも緑とオレンジが切り替わるようになっています。

USB-Cのポートもあるので、有線で接続することもでき、この場合は、電池がなくても使えます。

ダイアルですが、出っぱっているノブ、平たいダイアル、上下に動くスクロール、と、形状の違う3種類になっています。

それぞれのダイアルを回した感触ですが、電源が入っていない時には、スルスルと回るだけなのですが、触覚フィードバックを採用していて、電源をオンすると、振動機能で、擬似的にクリック感を演出するようになっています。

正直、触覚フィードバックの質は、AppleWatchのデジタルクラウンのように、現実と勘違いするほどではないですが、触覚でひとつカチっとなると、画面のパラメータもひとつ動く、みたいな対応はしっかりとしています。十分実用的です。
また、フィードバックなし、や、移動量は3段階で選べるようになっています。

ダイアルに、自分の好きな動作を割り当てて、使うのですが、サイド、トップ、トール、ショートという、他の4つのボタンを押しながら使うと、別の動作を割り当てられます。全部で、5通りの使い方ができるので、数が足りない、ということはなさそうです。

FinalCut Pro用の設定が、最初から付いてくるかと思ったのですが、自分で作成する必要があります。

まだ、本格的に、編集に利用する前に、動画を作成しているので、使いこなした結果ではないのですが、まずは自分で設定した内容と、いくつか詰まったところがあるので、解決した方法も共有したいと思います。

tourboxは、3種のダイアルがありますので、それぞれを何に設定したか、ですが、

  • 出っぱっているノブは、再生ポイント移動
  • 平たいダイアルは、タイムラインの横スクロール
  • 上下に動くスクロールは、タイムラインの拡大縮小

まずは、こんな感じで設定しました。

直感的に使うためには、画面の動作方向と、インターフェースの操作方向を合わせる方がよさそうですので、FinalCutでは、横方向の作業である、再生ポイント移動と、タイムラインのスクロールを割り当てました。
ノブは出っぱっているため、指でつまめるので、微妙な操作に向いていそう、ということで、カット編集のポイント指定用にちょうど良さそうです。

ダイアルの方は、おおざっぱな移動向け、という感じです。なので、タイムラインの横スクロールを割り当てました。

上下に動くスクロールには、拡大縮小を割り当てましたが、拡大縮小は、トラックパッドであれば、左右のピンチイン・アウトに割り当てられてます。
マウスだと、ホイールの上下で、拡大縮小になることがあるので、わかりやすいかと思います。

tourboxへの割り当て方は、基本的には、それぞれのダイアルや、ボタンに、キーボードショートカットを割り当てるのですが、キー以外にもマウスホイールの操作を割り当てることもできます。
ここの割り当て方が、最初は分からなくて詰まったポイントなので、説明しておきます。

横スクロールの設定

tourboxの設定画面で、ショートカットキーを入力する欄がありますが、この右側にマウスというボタンがあります。
ここでマウスのボタン、ホイールの操作を割り当てることができます。

FinalCutのタイムラインの右への横スクロールは、シフトキーとマウスの上スクロールで設定できます。
左へのスクロールは、シフトキーとマウスの下スクロールになります。

パラメータチェンジ

もう一つ、ダイアルらしい使い方として、例えば、素材の拡大縮小のようなパラメータをダイアルで調整してみます。
これは、矢印キーの上下を割り当てるだけなので、簡単です。
自分の場合は、トールボタンとノブの組み合わせに、割り当ててみました。

触覚フィードバックが効かない?

tourboxを使い始めてすぐの時には、触覚フィードバックが効いていたのに、しばらく使っていると、いつの間にか効かなくなっていました。
電池抜きリセットしたり、再セットアップしたりしても、治らなかったので、サポートにメールで問い合わせてみました。
結論は、「振動段階調整」の設定が外れてしまっていたので、ここを再設定すれば、触覚フィードバックが復活しました。

原因は、公式サイトから、参考用に、FinalCut用の設定テンプレをダウンロードして、下書きに使っていたのですが、その設定には、触覚フィードバックの設定がなかった、からのようです。
触覚フィードバック機能は、Eliteからの機能のようなので、以前の機種では、設定自体がなかったのかもしれません。

tourboxは必要か

1-2日使ってみた感想ですが、tourboxを動画編集の用途で、あった方がいいかと言えば、なくてもいい、というところです。
3つのダイアルに、再生ポイントの移動、横スクロール、拡大縮小の機能を割り当ててみたのですが、右手でMagicMouseを使っている限り、MagicMouseでは、上下左右のスクロールも、再生ポイントの移動、スクラブもなんでもできるので、tourboxでやらないといけないことは、ほぼ拡大縮小だけ、という状態でした。

自分の場合は、今までは、その拡大縮小も、StreamDeckに割り当てていますので、tourboxを買ってみたものの、これがないとダメ、というところまでは行きませんでした。

もちろんこれは、FinalCutで、かつ、右手でMagicMouseを使っている場合に限定した話しです。
絵を描く時などで、右手がペンデバイスだったりすると、話しはまったく変わってくると思います。

StreamDeckとの違い

StreamDeckの動画を作ろうと思って、まだできていないのですが、StreamDeckの最大の特徴は、ボタンの表示を変えられるために、ボタンに何を割り振ったか覚えなくていい、という点にあります。

その点、tourboxは、何を割り振るかの自由度は、StreamDeckと大きな違いはないかと思いますが、tourboxは、液晶画面がないので、何を割り振ったかは、自分で覚えている必要があります。

おなじような操作を何度も繰り返す作業には、忘れることもないと思いますが、自分のような、趣味でちょっと触るときに便利、という点では、自分で覚えなくていいStreamDeckの方が優れています。

もちろん、StreamDeckを持っていない場合は、tourboxという選択肢もありますが、どちらかひとつだけ買うなら、StreamDeckの方が汎用性が高いので、自分ならStreamDeckを選択します。

まとめ

よさそうと思って買ってみたものの、思っていたほどではないな、ということは、たまにありますが、今回はそんな感じでした。決して、製品が悪いわけではなく、自分の作業や環境に合っていなかった、ということになります。

製品自体は、質感は、そこまで高いわけではないですが、操作性は良く、設定なんかも、ちょっとわかりにくいところはあるものの、一度わかってしまえば、自由度は高いです。製品自体の実用性は高そうです。

ダイアルインターフェースは、上下左右、増減など、2方向あって、連続した同じ入力を行う場合に適しているので、そのような作業があれば、積極的に使ってみたいと思います。


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