BOBO VRをVision Proで使用する
2024/07/04 11:38 カテゴリ:Vision Pro
Vision Proの装着性を改善するために、Quest3用のサードパーティ製ストラップ、BOBO VR M3 Proを購入してみたので、紹介します。
■BOBO VRの特徴
BOBO VRは、PSVR型のストラップで、基本的な構造が輪っかを頭に乗っけて、そこから本体を吊り下げる形になっています。
なので、本体が顔に押しつけられることがないため、前後挟み込みタイプよりは、快適です。
輪っかの前後は、ダイヤルで締めることができますし、縦方向に沈み込みすぎないよう、押さえがついています。
頭にあたる箇所は、柔らかめのクッションが施されていて、痛みは感じにくくなっています。
つくりは、薄いプラステイックが多く、全体的にチャチに感じますが、おそらくこれは、軽量化に貢献している感じです。
■使ってみての感想
実際にVision Proで使った感想ですが、個人的には、純正のソロニットバンドなどよりも、圧倒的に自分に合っていて、Vision Proを長時間利用することができるようになりました。
純正バンドは、前後挟み込むタイプなのに加えて、Vision Proの全重量が前にかかっているので、どうしても顔面が強く押し付けられます。
BOBO VRのセットでは、ライトシールドを外して、本体を全く顔に接着させないこともできるので、顔が圧迫されることもなければ、ムレなどもないですし、汗などが本体につくことはありません。
■使うまでの準備
BOBO VRは、Questシリーズ用なので、そのままではVision Proに使うことはできません。
Chris Busilloさんという方が、BOBO VRをVision Proで使うためのアダプタの3Dモデルを無料で配布されています。
Quest3は、ストラップが交換できるようにレールがあるようで、そのレールと互換性がありつつ、VisionProのストラップ部分を繋ぐアダプタになっています。
このアダプタを自分で3Dプリントすれば、BOBO VRがVision Proで使えるわけです。
自分は3Dプリンタを持っていないのですが、その代わりにネットで注文すれば、配送してくれるサービスがあり、自分はこちらを利用しました。
■具体的な手順
このパーツ入手の具体的な手順はこんな感じでした。
- 3Dモデルのダウンロード
- 左右分割
- 3Dプリントサイトへのアップロード
- アカウント・支払い
- 受け取り
まず、Printablesという3Dモデルの配布サイトから、3Dプリントをダウンロードします。
自分は、
Apple Vision Pro Rails M3 v6.stl
を選びました。stlというのは、3Dプリンタ用のフォーマットだそうです。
Macにダウンロードすると、そのままプレビューで見ることができて、プレビューアプリの中で回転もできますね。
■Blenderで左右のパーツをわける
次が一番難度が高いかもしれません。
自分が利用した3Dプリントサイトは、パーツが一つずつ分かれている必要があるのですが、配布されていた3Dモデルは、左右が一体となって、ひとつのファイルになっていました。
なので、左右を分割する必要があるのですが、自分の場合は3DモデリングアプリのBlenderで、片方を消したファイルを作成して、分割することができました。
Blenderを使ったことがない人は難しい気もしますが、Blenderにstlファイルを読み込み、片方を消して、新しいstlでエクスポートする手順で、最終的には使えました。
■3Dプリント会社選び
左右に分割したファイルができたら、これを3Dプリントサイトにアップロードします。
自分が利用したのはJLCPCBというところです。
どこか外国の会社のようですが、細かいことはよく調べていなかったです。
国内でも見積もりをとってみたのですが、1万円以上かかったので、安そうなところを探してみて、見つけました。
この会社に依頼して、自分の場合、実際に支払った金額は、送料込みで1187円でした。
セキュリティも心配ではありますが、アカウントはGoogleを使い、支払いはApplePayを使ったので、そんなに重要な情報は渡っていないのかな、と思います。
■アップロード
注文には、3Dモデルのファイルをアップロードする必要がありますが、行き方はトップページから、リソースを選び、3D Printingを選びます。
Add 3D Filesを選び、まず、左右どちらかをアップロードします。
素材などの指定ができるようでしたが、よくわからないのでデフォルトを選びました。
もう片方も同じようにします。
SAVE to CARTでカートに保存します。
■アカウント支払い
ここで、Googleアカウントでログインし、配送先は、アルファベットで入力。
ApplePayで支払い
■届くまでの日数
支払いが終わった日から
1日後に製造、
2日後に出荷、
5日後に日本に到着、
7日後に自宅に到着しました
■取り付け
到着したパーツをBOBO VRに取り付けます。
Vision Proから、純正のバンドを外します。
ストラップを、Vision Proのアームに取り付けます。
自分は、前面カバーをつけているので、このカバーにBOBO VRの上側の面テープを通すことで、万が一、落下した時に引っ掛かるようにしてみました。
一旦これで装着できますが、Vision Proのバッテリーもこのストラップに取り付けてしまいます。
自分は、スマホポーチを後部に、面テープでくくりつけています。
バッテリー自体は、着脱しやすくはなっています。
BOBO VR M3 Proには、外部バッテリーが付属していますが、これを使うこともできます。
パワー的に、出力が弱いのか、Vision Proを使いながら充電することはできないのですが、延命にはなっている感じです。
■装着方法
複雑な形状をしているように見えますが、装着方法は割と簡単です。
BOBO VRは、真ん中で2つ折りになるのですが、これがかなり便利で、折った状態で前半分を頭にあてたら、そのまま後ろ半分を伸ばします。
これで終わり。ダイヤルで締めることはできますが、バランスが取れているので、締める必要はありません。
■最後に
このセットの重量を測ってみると、1.25kgもあるため、正直、誰にでもおすすめできるものではないのですが、Vision Proを長時間使いたいけど、顔面がきつい、という方は検討してみてもよいかとおもいます。
明らかに今のVision Proの重量バランスは、よくないと思うのですが、かたや1.25kgもあると、さすがに使える人も減ってしまうので、今のVision Proのバランスは苦渋の選択なんでしょうか。
個人的には、前面ガラスやEyeSightディスプレイを削除して、軽量化してくれるといいかな、と思っています。
■商品紹介
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https://amzn.to/45CZNZW
↓Vision Pro用アタッチメント
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↓3Dプリントサイト
https://jlcpcb.com