スティーブ・ジョブズをiPad/iPhoneアプリで読んだ

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このジョブズの伝記、紙、電子書籍と、色々なフォーマットで発売されたが、
自分はアプリ版を購入した

本屋や出版社のリーダーアプリは、会員登録が面倒だし、もしその会社がサービスをやめてしまったら、読めなくなりそう。アプリ版なら、iOSの進化次第で読めなくなる可能性はあるが、独自ストアよりはマシだろう、と。

アイコンが単独で並ぶのも、愛蔵版という感じで悪くない。ジョブズの作った会社の端末なので、それぐらいの特別扱いはあってもいい。

ただ、ちょっと想像と違っていたのは、無料の専用アプリをダウンロードして、アプリ内購入として、I巻とII巻を購入するような形になっていたこと。

無料アプリのレビューのひどさを見る限り、本当に一部の人が有料を買うものならアプリ内購入もアリかもしれないが、この伝記のように、基本は有料で購入するものの場合、あんまりいい方法ではないのではないかと。最初から買う気のない人が、悪い評判をつけるだけだから。

値段に関しては、安いとは思わないが、新品の紙の本を買ってスキャンする手間を考えれば、まぁ許せる範囲かな。1本2000円は、映画1本と変わらないし、例えば600円のMacFan3冊分以上は価値があると思う。

紙の本よりコストがかかっていないじゃないかという、のももちろんあるが、そりゃ電子版を買ってくれる人がたくさんいる場合の話であって、日本のように少ない現状では、少数派の対応をするのはコスト高になってしまうだろう。

残念なのは、Appleユーザーでも早々に本を買う人が多かったみたいで、あんたらが本を買い続ける限り、電子版が安くなるのは遠のくのではないかと。
一般の人が紙を買うのはいいとして、少なくともiPadユーザーぐらいは、紙の本を拒否して、iPadで読んで欲しかった。

今時、文章を書く人も、編集する人も、装丁を考える人も、ほとんどデジタルで作業していて、その最後のとこだけ、わざわざ紙とインクです、暖かみを感じますとかってどうなのよ、と思わないのかな。
目が疲れる、内容が頭に入ってこないって、あんたら毎日ディスプレイみているし、内容が頭に入らないとしたら、何をその端末でやっているのか、ってかんじ。

自分としては、iPadで8割ぐらい、iPhoneで2割ぐらいだったかな。ユニバーサルアプリでよかった。
読んだ場所は、主にバスと電車の行き帰り、リビングのソファがちょっと。

紙の本のように、持ち運びの苦痛もなく、しおりを挟む必要もなく、好きなときに読み始めて、好きなときに閉じて、また好きなときに続きを読めた。ページめくりに、両手を使う必要もなく、iPhoneであれば、つり革に捕まったまますいすいと読めたし、自炊本と違って文字の大きさも十分。
保管の場所も取らないし、いつでも携帯できるし、暗いところでも読める。
紙の本で読むよりも、圧倒的に早く読み終えられたと思う。

今回特によかったのは、紙の本のときは、本が汚れる気がするので、線を引いたりはしなかったのだけど、電子版ならいくら線を引いても問題ないし、しかも線を引いたところだけを後から一覧で見たりできるので、結構、ここはと、思ったところをマーキングしながら読んだ。
ただし、マーキングのインターフェースは、イマイチ使いづらく、大辞林とかの人に作ってもらった方がよさそう。

残念なのは、iBooksではないので、iPadとiPhoneのあいだでの未読位置の共有ができなかったのがやや面倒。あのiPadの、Appleの、ジョブズの本なのだから、意地でもiBooksで提供して欲しかったなぁ。

逆に言えば、Appleは、ジョブズは、本当にiPadを電子書籍がメインの端末とは考えていない、ってことかも。それはそれで、いいことではあると思う。iPadは、ポスト書籍ではなく、ポストPCなのだから。

まぁでも、今やiCloudが標準なので、iBooksでなくても未読位置の同期は標準搭載してもらいたいところ。



スティーブ・ジョブズ (アプリ版).

スティーブ・ジョブズ I(紙版)