リアスピーカーをワイヤレス化する方法【7.1chサラウンド】



我が家のリビングでは、サラウンドのリアスピーカーをワイヤレス化しているので、その方法を紹介します。

5.1chや、7.1chのAVアンプを使ってサラウンドを実現しようとした時、リアスピーカーの配線で悩むケースがあります。
アンプから部屋を横断して、スピーカーケーブルを延ばすのが大変です。壁の端を伝って配線することができれば、まだいいのですが、我が家は横長の部屋なので、スピーカーケーブルを延ばすと、かなりの長さになってしまいます。

このリアスピーカーの配線をワイヤレスにできれば、そういった苦労をする必要がなくなるわけです。

今は、ソニーなどが、ワイヤレスを前提とした、空間オーディオのセットを出していて、今からサラウンド環境を構築するなら、検討に入れたいところです。

ただ、既存のサランドシステムをワイヤレスにしたかったり、フロントスピーカーはこれがいい、という場合は、あまりいい方法がないのが現状でした。

以前は、メーカーからも、いくつかワイヤレスに対応したスピーカーシステムがあったのですが、あまり長続きしませんでした。必要とする人が少ないんでしょうね。

我が家では、10年ぐらい前から、比較的安価な機材でリアスピーカーをワイヤレスにしています。
その方法は、普通のAVアンプに、ハイローコンバーターと、Bluetoothなどのトランスミッター/レシーバーを使って、ワイヤレス化するわけです。
前提として、安価でサラウンド環境をワイヤレス化することの優先度を高くしていて、音質は二の次にしています。

おおまかな流れとしては、

  • リアスピーカー用のアウトを、ハイローコンバーターで、オーディオ信号に変換
  • そのアウトをBluetoothトランスミッターに入力

  • Bluetoothレシーバーで受けて、リアスピーカーのアンプに入力
  • アンプからリアスピーカーに接続

という流れです。

価格ですが、ハイローコンバーターは4000円ぐらい。
Bluetoothトランスミッター/レシーバーは、2台で1.2万円ぐらいなので、かなり安価にワイヤレス化できています。

■ハイローコンバーター

普通のAVアンプは、リアスピーカーの出力として、スピーカー端子しかないのですが、ここには、スピーカーに流すための増幅された音声信号しか流れていません。
ワイヤレスで飛ばすには、ピンプラグや、ステレオミニプラグに乗る、普通の音声信号である必要があるので、そのままでは使えません。スピーカー用の信号を、普通の音声信号に変換するのが、ハイローコンバーターです。
カーオディオで、サブウーファーを増設するときなんかに使われる機材ですが、家庭用のオーディオに転用しているわけです。

我が家で使っているのは、
audio-technica AT-HLC130 Hi-Loコンバーターというものです。

ランクが上のAVアンプで、リアスピーカーの普通の音声信号が出力できるタイプであれば、このコンバーターは必要ないです。
我が家も以前のAVアンプでは必要なかったのですが、7.1ch環境にするためにアンプを買い替えた時に、必要になりました。

■トランスミッター/レシーバー

リアスピーカー用の普通の音声信号を取り出せたら、これをワイヤレスで転送するのですがこれは、最近
サンワダイレクトの400-BTAD008というものに買い換えました。

送信用と受信用の2台必要ですが、スイッチで切り替えられるので、今回は同じものを2台買いました。
送信用は、ハイローコンバーターに接続し、受信用は、リアスピーカー用のアンプに接続します。

我が家は、元々リアスピーカー用に小型アンプを使用していたので、こういう構成にしていますが、アンプ内蔵スピーカーを使ったり、bluetooth受信機と小型アンプが一体になったものもあるようです。

以前は、2.4GHzでオーディオ信号を送信できる機器を使っていたのですが、電子レンジなどの影響を直接受けるため、ノイズが結構乗ってしまったり、接続が切れてしまったり、割と使いづらい状況でした。
10年ぐらい使っていたのですが、最近、調子が悪いので、思い切ってBluetoothタイプにしたわけです。

以前から、何度かBluetoothタイプに変更したかったものの、用途にぴったりするものがなくて、検討が止まっていました。今回、改めて探してみて、サンワダイレクトのこのタイプは、かなり希望に合っていました。

  • Bluetooth接続で、切れにくく、ノイズが乗りにくい
  • 電源を入れっぱなしにできる
  • aptX LLという低遅延のコーデックに対応

特に、電源を入れっぱなしにできる、というのが一番重要です。
以前よくあったのは、充電式だったり、自動電源オフ機能搭載、というものなのですが、こういったものは、リアスピーカーを使いたい時に、わざわざ電源をオンにする、という操作が必要になります。
送信側、受信側があるので、離れた箇所で、それぞれ電源をオンにするとなると、毎回行うのは結構面倒くさい。

家で使うには、常時、電源が供給できますし、Bluetoothは元々省電力ですから、手間を考えると付けっぱなしが望ましいわけです。
電源オフにするなら、スマートコンセントを使う方法もあります。

この点、400-BTAD008は、自動電源オフ機能がなく、用途にぴったりあっていました。

■開封

パッケージは、かなり簡易なものです。
本体以外には、給電用のUSBケーブル、ステレオミニピンプラグのオーディオケーブル、ステレオミニピンプラグを赤白のピンプラグに変換するケーブル、光デジタルケーブルが付属しています。
ACアダプタは付属していないので、自分で用意する必要があります。我が家は、余っているiPhoneのACアダプタを使用しました。

本体はコンパクトで、上面は、コーデックと、入力が表示されます。独立したアンテナがあるのも、ちょっと安心できます。
右側面は、電源と、Bluetoothの接続ボタン
左側面は、ボリュームやコーデックの洗濯と、受信、送信の切り替えスイッチ
背面は、USB、光入出力、オーディオ入力があります。
Bluetoothのバージョンは、5.0だそうです。

配線類を接続したら、受信と送信を設定し、電源をオン、
Bluetoothのペアリングをし、送信側のコントローラーをマイナス側に2秒押して、aptX LLにコーデックを設定したら、設定は完了。
受信側の設定は必要ないみたい。
あとは、音を鳴らせば、リアスピーカーからサラウンド音が流れてきます。

■実際に使ってみて

ノイズや、接続の切れやすさですが、想定通りかなり快適で、我が家では今のところ、ノイズや接続が切れる現象は起きていません。
多少の遅延は仕方ないかなと思っていたのですが、aptX LLにすると、ほぼ感じなくなり十分に実用的でした。

我が家ではテレビでゲームをプレイする際に、サラウンド環境は、割と欠かせない要素になっているので、今回、リアスピーカーのワイヤレス環境をアップデートできたのは、かなりよかったです。


audio-technica AT-HLC130 Hi-Loコンバーター
サンワダイレクト Bluetoothオーディオトランスミッター レシーバー 400-BTAD008

PSVR2のスイートスポット対策にストラップを買ってみた



PSVR2をズレにくくするためのストラップを購入してみましたので紹介します。

■最近のPSVR2

PSVR2を購入してから、結構経ちましたが、大体週2-3回の利用ペースに落ち着いてきました。
PSVR2も大分、被り慣れてきましたが、縦方向の調整だけは、いつもうまくいくとは限りません。

PSVR2の弱点の一つは、レンズの位置で、比較的しっかり見える、いわゆるスイートスポットという部分が狭く、ここから少しズレると、ぼやけて見えてしまう、という問題があります。

PSVR2を装着する時は、後頭部とおでこの部分をバンドで締め付けて固定します。
これが被っている間に、本体の重みがあるため、最初にしっかり合わせていても、そのうちズレてきてしまうわけです。

特に自分の場合、後頭部の丸みが少ない、いわゆる絶壁頭に近いため、余計にズレやすいのかもしれません。

このズレを多少でも軽減するのに、ヘッドセットの上部にストラップを渡す、という方法があります。

Amazonで調べると、PSVR2に最適化されたデザインのストラップが売られていたので、物は試し、ということで、購入してみました。

■買ったもの

形状としては、前面が2股に分かれており、後ろは1本。ズボンのサスペンダーのような形状になっています。
素材は、バンドと、ゴムと面ファスナーになっています。

どのあたりがPSVR2に最適化されているか、というと、後部のPSVR2のバンド部分との接合部に穴が空いています。
PSVR2の場合は、ちょうどここに締め付けダイアルがあるので、ダイアル部分を隠さないようになっています。

前面は、ゴーグルとバンドをつなぐ部分があるので、そこを避けられるように別れています。
2股に別れたストラップが、離れていってしまわないように、間をつなぐストラップがあります。

取り付けは、面ファスナーで4箇所止めるだけですので、とても簡単です。

■使ってみた

このストラップをつけた状態でPSVR2を被ってみると、まず、最初の位置設定が決まりやすくなりました。

PSVR2は、縦方向の自由度が結構あるので、最初に正しい位置にセットするのが難しく、結局、設定を立ち上げて、画面を見ながら修正する、ということが度々発生します。

ストラップをつけていると、自由度が制限される一方で、最初から正しい位置にセットしやすくなりました。

続けて使っている時も、期待通り、ズレは感じませんでした。

頭のてっぺんにストラップがあたると、頭が痛くなったりするのかなと思いましたが、実際には、PSVR2のバンドで支えている部分が多く、ストラップは四六時中当たっているわけではなく、痛みはなどは感じませんでした。

シネマティックモードでの利用が多いのでズレがなくなったのかと思い。エクササイズ系のVRゲームやBeatSaverでも試してみました。
ですが、VRゲームといえど、頭をそれほどグリグリ動かす訳でもないので、ズレを感じるほどではありませんでした。

■気になる点

全体としては、非常に効果的でしたが、気になる点もゼロではありませんでしたので、触れておきます。

■ストラップの調整余地はそんなにない

面ファスナーによる装着なので、自由度が高そうですが、調整できる余地がそれほどありません。
ゴムで伸び縮みするので、そこで、多少の調整をする感じです。

■深く被れない

PSVR2の元々を上方向は、丸々空いているので、一旦深く被って、前髪をバンドの外に出して上にあげ、ダイアルを占めて、固定する、ということができます、

このストラップをつけると、上方向が塞がれます。
すると深く被れず、前髪を外に出す、ということができなくなります。

なので、あらかじめ、手で前髪を上げた状態で被るか、ヘアバンドなどで、前髪を上げるなどが必要になります。
ここはちょっと不便ですね。

■まとめ

多少の不便さはありますが、価格もそれほど高くないですし、スイートスポットを外すことによる、画質の悪化は防ぎやすくなるので、これは買ってよかったです。


DEVASO PlayStation VR2用調整式ヘッドストラップ