スティーブジョブズ退任

第一報を見た時は、さほど、というか、全く驚かなかった。
あぁ、くるべき時が来たか、と。

ネット、驚き、嘆き、悲しみの声が多かったのを見た方が驚いたぐらい。

ダイナブックの実現、パーソナルコンピューターの次の発明、大病、シェアの奪取、過去最高益、そして伝記の発売。フラグたちまくりな所に、直近では、iPhone5のリーグ、新Macのリークと、まだどんだけ無双続けるの、というぐらいだったから。

もちろん退任そのものを予想していたわけではないけど、近いうちに退くのは確実だったわけで、そのための準備も周到に繰り返されて来ていたのだから、あとは、いつ、だけだった。


ジョブズの名前を知ったのは、多分、小学校の頃なので、もう30年ぐらいの長さ。

二人のスティーブが作ったApple ][というのがあるらしいと。
そして、初のAppleユーザーになったマシンがApple //c。

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メインマシンとして、本格的に使ったMacintosh Plusが大学生の頃。以来20年以上、プライベートでのメインマシンは常にMac。


ジョブズ様々ではあるんだけど、実はそこまで心酔はしていない。と、思う。

Appleに戻って来た頃は、何しに帰って来やがった、とおもったぐらい。iMacの発売までは。

OS Xがよくなっていくに従って、ちょっと見直し、iPodの発売で、これは!と思った。

iPhone以降は、畏敬の念を持つしかない。
こんなことができる人、というか、世界を2度変えられる人が世の中に存在するとは。
あるいは、未来を本当に実現する人がいるとは。

一ユーザーとしては、Mac、iPhone、iPadを作り出してくれて、本当にありがとうと言いたい。


Appleの今後については、さほど心配していない。

ジョブズの復帰前と、復帰後を比較して考えると、Appleはジョブズ一人で立っている会社ではないということはよくわかる。
いくらジョブズが微細にこだわる、とはいえ、それを実行するには、しかもAppleが今やっているレベルで津々浦々までやり通すには、ジョブズ一人ではできない。
単に実行するだけではなく、着想、企画からしても、ジョブズ一人では、到底カバーしきれないのは、当然。

ジョブズが一人でやっていると錯覚させるほどの、一貫した考えと、実行力を持った多くの構成員がいると考えられる。

しかもジョブズは、療養のため、長期間Appleを離れていたのだから、もはやジョブズ抜きでできることは、当たり前の領域に達しているとみて間違いない。

まさに偉業を成し遂げてきたのは、復帰後、ジョブズが作り上げた組織の力であり、組織に属する個の力であり、個の力を目的に沿ってまとめ上げることができる、やはり組織の力、ということになる。

もちろんジョブズがいた方が、よりベターだとは思うが、人は永遠に生きることはできない。いつか終わりはくる。

まぁ、大丈夫でしょ、というところ。


どっちかというと心配なのは、他のプレイヤー。
自分が何十年にも渡って愛顧したくなる、してしまうメーカーというのが、思いつかないのは、どうにかならないものか。


しかし、ジョブズ、本当におじいちゃんというか、仙人っぽくなっちゃったなぁ。
ゆっくり静養して、元気に長生きして欲しい。